漫画@3月のライオン 6巻 / 羽海野チカ 監修:先崎学 ★4
3月のライオン 6 (ジェッツコミックス)/羽海野チカ
¥510
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米評価 ★★★★☆
作者
羽海野チカ
監修
先崎学
内容
東京の下町に1人で暮らす17歳の少年・桐山零。
彼は幼い頃に事故で家族を失い、心に深い傷を負ったまま、将棋のプロ棋士として孤独な生活を送っていた。
そんな零の前に現れたあかり・ひなた・モモの3姉妹。
彼女たちとの交流を深めていくうち、零は失っていたものを少しずつ取り戻していく…。
タイトルの「3月のライオン」"March comes in like a lion"は、“March comes in like a lion and goes out like a lamb. ”(『三月は獅子のようにやって来て、羊のように去っていく(3月は荒々しい気候とともに始まり、穏やかな気候で終わる)』)というイギリスのことわざの一部より取られている
ネタばれ注意!
感想
待望の第6巻!
5巻が、苛めとの葛藤に苦難するひなちゃんが桐山くんの手をつかみ……というシーンで終わるんです。
そして、その時のセリフが「約束する 僕がついてる 一生かかってでも 僕は 君に 恩を返すよ」ってね。
で、“テントウ虫の木”の話しが短ページあり、5巻は終わるわけですよ。
もう続きが気になって気になって!
ひなちゃんの今後もそうですが、やっぱりメインである桐山くんがこれからどんな名将棋を指してくれるのか。
6巻ではその2つがちゃんと描かれているんです。
ひなちゃんへの“恩”という、若干方向が変な情熱と、心友である二海堂の敵討ちとも思える攻めるだけではない守りを入れ自分を大切にした、新人王の決勝戦での戦い。
ええ、私は泣きましたよ。
桐山くんが抱える今までの孤独が、周囲への支えありきでの新人王の勝利となるわけですよ。
ハチミツとクローバーでもそうでしたが、やはり作者の羽海野さんは人間心理の葛藤を描くのがうまい!
1冊の本で、桐山くん目線、ひなちゃん目線、二海堂目線、あかりさん目線、先生目線といろんな角度から楽しめるんです。
名作ですね、この作品は。
それに「先崎学のライオン将棋コラム」として、この漫画の監修である先崎学八段が漫画のストーリーに合った将棋話をコラムとして書いてくれているんです。
漫画の細かい部分にも、過去に実際にあった名シーンである将棋の手が描かれていたりするので、すみずみまでコラムを読み、またもう一回漫画を更に楽しめます。
先崎氏は文章を書くのにも長けているのか、素人の私であっても将棋の世界がわかりやすく、そして裏事情なんかも書いてあったりしてすごく面白いんです。
子供がもう少し大きくなった際に、是非読んでほしい漫画でもありますね。
そして、感化されやすい私は、実家から将棋盤と将棋本を持ってくるつもりでいっぱいです。
詰将棋なんかをネットでググったりして、楽しんだりもしています。
この漫画に関しては単行本派の私なので、次巻の発売が待ち遠しいです。